- どきどき~トクドキ 分岐01
今週更新はここから!
- 「帰る」
「もう一度考えよう」
なぜ彼はここまで私をいらいらさせるのか、全くわからない。恋が罪なのか、全くわからない。彼に対して恨みが深まった。- やっぱり、これは恋ではない。私の幻、つまり幻覚だった。そう思い、教室に戻った。
- 朝 07:50
- 教室
- 湿度 50%
- 「あれ?今日休み?」
教室には誰もなかった。そして黒板を見ると「緊急休校」と書いていた。
- 「あれ?」
心で読んでみた。
- 『緊急休校
- 学校の最後のカップルが一羽が別れました。
- これでは、授業が進む事はできかねません。
- カップルが誕生したら再校します。
- ー生徒会と教務部ー』
そして凝然とした。
- 「はい?」
- 『マジか、信じられん。だから来てないか。くそ。って納得するもんか!』
やっぱりこの現代社会はトラブルが多すぎ。でももっとイライラした。なぜならこれを彼が知っていたとしたら何で私に教えてくれなかったの!私には興味がないという事か!許さん。私は教卓を思いっきり蹴った。
- 「え?」
どうも切り味が違った。これは…まさか…やっちまったか!
- 「痛いんだよ!馬鹿」
- 『あれ、あの…人。…は///』
- 「折角、君に大事な事を言おうとしたのに」
- 『なななに。キャアアアアアアアア』
- 「もう台無しだ。久々に休校だし…」
- 「真先君!」
そう、彼こそが私の待ち人。私の王子様~
- 「そう、真先君だよ、二人きりになっちゃったけど、どうしようかね」
なにこの妙な雰囲気?どうなっちゃうの~あ~知らん~仰せの通り~
普通の女の子なら怖がる場面だが、先から感情を抑え過ぎた所為で暴走していた。
ちなみに暴走しているのは彼も同じ。普通ならもっと優しく振舞うが、暴走していた。
この暴走とその暴走がぶつかり、いったいどんな暴走が起きるのだろう
- 「じゃ私が学生やるので、真先君は先生やってちょうだい~」
- 「わかった、じゃ…授業を始めるので席についてください」
- 「はい~」
- 「今日は『恋の公式』について勉強しよう。恋は本能的というが、近代化と共にデジタル化され始めた。体で感じる恋より写真に収めた恋に憧る。これは興味深い。これをなんと呼ぶのか、仙名」
- 「停止刻の永遠恋と呼びます。写真に収めた事によって永遠の恋が成就する事です」
- 「そしてその恋は現実で意味をなくし、結局失恋率を上げる。なので科学委員会は『公式』を作った。それが」
- 「恋が光速に進む時に、空間が歪む、それを修正するべく、引力がある物体を利用し、時間の経由を遅くする。そして恋が永遠に絡まられるように物体に衛星を与える。数学にすると…仙名黒板に書いてみて」
- 「L=(c/0)/T △!T=(G₁/ー0) なのでL=1。△?G₁=m₁(G₂/ー0)を△!に代入するとT=×0。
- なのでL=㎡T0×0、つまりL=㎡T∞ 」
ここから→
- 「そう正解だよ」
彼は急に私の耳元で囁いた。
- 「ご褒美になにが欲しい」
今日の彼なんか違う。格好いいけど、なんか大人みたいな、セクシー…かな?
- 「なに…が欲しいかって…」
あ。動悸が止まらない、口が滑りそうだ。
- 「それくらい、公式なしで真先君が答えてよ」
怒るつもりはなかったが、爆発寸前の心だったので抑え切るのに精一杯だった。
- 「えーえっと…」
先までセクシーだった彼は消え、素顔が表れた。こっちは可愛い!
- 「決まっているじゃん」